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2005.02.23

『数学をつくった人びと III』 E・T・ベル著 by 頑固な文庫読者

E.T.ベル著: 数学をつくった人びと 3(ハヤカワ文庫 NF 285)

 自分で言うのも何だが、良くこの本を読み切ることが出来たなぁ。

 本書に登場する数学者の中で知っている名前といえば、
 「ブール」「リーマン」「ポアンカレ」
くらい。しかし彼らの業績についてはほとんど知らない。このシリーズを読むと、自分に数学に関する知識がもっとあれば、この何十倍も面白く読めるのだろうなぁ、と思う。

 小中高あたりまでの勉強では、本書に出てくる数学の内容はほとんど理解できないだろう。それらをブラックボックスとして読み続けるのは辛い。もっとも、著者が数学自体に言及している部分はあまりなく、大部分が数学者の生活や研究方法などに当てられているので、少しだけ我慢すればいいのだ、とも言える。

 実際に、付箋を付けたページは、小説などに比べて数多い。
 拾い出してみると、

「人生では、何ごとであれやってくるのがあまりにも遅すぎる」
「詩人らしいところをかねそなえていない数学者は、数学者として決して完全なものではない」
「創造的な仕事を成し遂げるためには、数学の長い歴史を通じて発展してきた古典的な数学の多くは、それを理解することも・・・必要ではない」
「数学は諸科学の侍女-かはしため-としか考えられなかった」

などなど。数学者にとっての数学とは、一生の仕事であり、一生の苦労でもある面をのぞかせる。互いに論戦したり、認め合ったりと、細かく見れば我々が普通に考える「数学」の世界とは異なるモノが見えてくる。ここら辺はどろどろとして「数学」の仕事と似つかわしくなく、まさに人間の生き方が生々しい。

 さて、本書に登場する数学の話で、一つだけ納得できるモノがあった。

「(三角形の)最大の角は最大の辺に対応する」

 なるほど! 三角形の形を見れば、誰が見ても明らかなのに、今の今まで気がつかなかった。だから、数学がダメなんだねっ。残念。


『数学をつくった人びと III』
E・T・ベル著
新潮文庫 ISBN4-15-050285-4
本体820円+税

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