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2005.10.16

『悪党』 ロバート・B・パーカー著 by 頑固な文庫読者

ロバート・B.パーカー著: 悪党

 スペンサー・シリーズの24作目。
 スーザンやホーク、あるいは事件で出会う人々との会話は、いつものように軽妙で頭を回転させている様が見て取れる。ただし、何作も読んでいるともはやそれだけでは期待を担うことは難しい。

 今回の物語では、二つの状況を組み込むところで打破しようとしている。
 スーザンの変化と、スペンサー自体の危機。

 スーザンについては物語自体の中でも空回りしている感じがあって、こなれていないし不満がある。もう少し突っ込んだものにしても良いはずだが、それを追ってしまうとサイドストーリーの範疇を越えてしまうから難しいのかも。

 スペンサーは物語の後半で事件の裏方との対決で危機に陥り、そこから復活をかけることになる。この段階で、すべての問題はその一本に絞り込まれ、なんとか大団円をむかえる。

 スペンサー自身の鍛錬のさまは、今までもジムでのトレーニング風景などで少しは触れられているが、今回は比べものにならないくらい厳しいものである。閉塞を余儀なくされ、最小限のサポートの中、じっくりと身体を作っていくのは、彼ならでは。

 ただし、メインのストーリーとしてはさほどひねったものではないので、初めてこのシリーズを読む人でもわかりやすいと思う。逆に、ずっと読み続けている人には物足りなく感じるとも言える。


 さて、本書の前半で、スペンサーが名前を尋ねられるシーンがある。

 『 「名はなんというの?」
   教えた。        』

 う~む。スペンサーシリーズの七不思議のひとつである「スペンサーの名」はいつになったら明らかになるのであろうか(笑) 

『悪党』
ロバート・B・パーカー著
ハヤカワ文庫 ISBN4-15-075683-X
本体800円+税

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