『木を植えた男。 フレデリック・バック展』 東京都現代美術館 を観る
平日休み。
何か面白そうな展示会がないかと探したら、『木を植えた男』というアニメーションで知られる(というかあっしはそれでしか知らない(汗))、フレデリック・バックの展覧会が東京都現代美術館で開かれている。
実は、この『木を植えた男』というアニメーション、見たことがない。
いや、絵本をパラパラとめくったことがあったかもしれない、という程度なので、ほとんど知らないと言える。(おぃおぃ)
ただ、独特のタッチは、一度見たら絶対に記憶に残るもの。
前回と同様、地下鉄東西線の木場駅から1km強歩いて美術館へ。
薄曇りで気温も高くなかったが、到着する頃には体力の半分は使ってしまっている(笑)
建物に入ると、ロビーには数えるほどの人しかいない。
平日の昼前だから、当たり前なのかもしれない。
チケットを買い、展示室入り口に行くと、今映画でやっている『コクリコ坂から』の主人公(?)の描かれた色紙をもらった。先着順で配っていたらしい。
正直、そちらはあまり興味がなかったので、ジブリとどういう関係なのかと思ったら、『木を植えた男』DVDがジブリから販売されているのね。
最近の常として、音声ガイド500円也を借りて会場内部へ。
すると、いきなり『木を植えた男』のアニメーションコーナー。
九つ(だったかな)のスクリーンに順番に区切った映像が流れる。(同時にいくつかのスクリーンに時系列の異なる場面が流れるので、あっしらは一つずつスクリーン前を移動しながら、トータルで全編を見ることができる仕掛けとなっている)
今日はたまたまこれらのスクリーン前にはせいぜい20人位しかおらず、適度にその人数も分散されていたので視聴は問題なかったけど、これが土日だったらと思うと心配だ。
そこを過ぎると、時系列で作品が展示されていく。
元々はイラストの人のようで、絵画絵画していない(←形容し難い)のが、あっしにとっては取っつきやすい。
大体の作品は、使っている絵の具の関係からか、くすみ気味の落ち着いた感じで、なおかつ細部がどうこうよりも場面の切り取り方が非常にこなれているように思える。
今まで見たことがある他の画家の作品とは全く系統が異なる感じ。
とはいえ、最初に見た『木を植えた男』の、繊細でつかみ所が無いのに存在感はしっかりある、という印象とは、これも別物。
一通り会場を見終わってみると、まるで突然変異したような変化に思えるくらい。
(もちろん、途中で徐々に変わっていくのですが)
また、中盤の作品以降は自然破壊とか共生といったメッセージが強く込められており(もちろん『木を植えた男』もそうである)、逆説的に現代を批判する形式をとっている。
内容が盛りだくさんで、たっぷり3時間くらい。
満足満足。
会場内は撮影禁止ですが、『CRAC!』というアニメーション作品の鍵となっている揺り椅子だけは、ロビーに置かれていて撮影可能です。
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