『伝説の劇画師 植木金矢展』『港屋絵草紙店と大正ロマンの夢二デザイン 展』を観る
先々週のことだったか、夏目房之介さんのブログを見て、植木金矢という劇画師のことを知った。
あっしの世代から、少なくとも一世代は上でないとリアルタイムでその絵に接した記憶につながらないと思う。
なにしろ、あっしは初めて観たと言ってもいいくらい。
ここでいう劇画とは、「小説の挿絵」から「絵物語」、「漫画」に至る過渡期の作品であって、現代における劇画というくくりとはちょっと違うようだ。

さて、ここは東京大学すぐ脇にある「弥生美術館」。
こぢんまりとした建物で、すぐ隣にある「竹久夢二美術館」とは内部で繋がっているという、一風変わったもの。
入館料で両方観ることができます。
まずは、弥生美術館。
到着したのが昼前ということもあってか、最初の展示室にはあっしともう一人の年輩の方しかいなかった。
いつもは大変混雑している美術館だったり博物館だったりするので、そういう意味では別世界で、展示されている作品に没入することができたと言える。
で、その作品はというと。
やはり時代を感じさせる。
たぶん、多くの人は、その作品を観ると、「その時代の感じ」を、知らなくてもすぐに分かるのではないだろうか。
半分以上は、時代劇やチャンバラを題材としているので、取っつきにくい部分があるかと思うが、一旦それを飲み込んでしまえば、その世界観は圧倒的な迫力であることが分かるだろう。
それに、面白い!
これ、観なけりゃ分からんよ。ホント。
なお、植木金矢という人はもう90を越えていてなお現役だとのこと。
購入した図録は本人のサイン入り! (残数少とのこと)
弥生美術館は、もともと高畠華宵という画家の作品のためにつくられたらしい。
高畠華宵の絵では、昔の中将湯やバスクリンの宣伝絵が有名。
あっしも画家の名前は知らなかったけど、宣伝絵は知っていた。
この人の絵も凄い。
ぜんぜん予備知識が無かったとはいえ、思いがけない収穫といえる。
一通り弥生美術館を回ると、その2階の一角から「竹久夢二美術館」へ行くことができる。
(といってもホンの数m先ですが)
あっしは、竹久夢二というと、「黒船屋」というイメージなんだけど、実際には挿絵、葉書や便箋のデザイン、舞台芸術など幅広い活躍があったようだ。
今回のテーマはどちらかというと前者をメインとしたモノ。
これ、今観ても新鮮な部分がある。(もちろん???という部分もあるけど)
現代に置き換えるとどんな感じのくくりなんだろう。
カワイイ、キレイ、など、色々な方向の絵やデザインが氾濫しているからなぁ。
観る方からすれば、大正時代を代表とする、つまり「過去」に流行ったモノというフィルターを通しているから、なるほどそういうモノだったのか、ということになるんだけどね。
正直、ものすごく期待して観に来た、とは言えないが、実は、ものすごく良かった、ぞ。
春の展示替えになったら、また来てみたい!
『伝説の劇画師 植木金矢展 ~痛快!ぼくたちのチャンバラ時代活劇~』
~4/1(日)
弥生美術館
『港屋絵草紙店と大正ロマンの夢二デザイン 展 ―大正元~4年を中心に―』
~4/1(日)
竹久夢二美術館
共通入館券 大人900円
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