『リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝』(国立新美術館)を観る

サントリー美術館で『お伽草子』を観た後、すぐ近くにある国立新美術館へ。
色々な絵画や陶器、細工物などが展示されているが、特筆すべきはひとつ。
「バロックサロン」と題された一室。
一室とはいえ、百畳以上はあろうかという部屋。
きらびやかな装飾品、絵画、天井絵…。
ここには、通常の美術展示につきものの「あれ」がありません。
それは。
タイトルと作者の書かれたプレート。
この無粋なプレートが無く、代わりに小さな数字が書かれたものがすぐそばにあるだけ。
タイトルや作者を知りたければ、事前に配布されているリストで確認するという寸法。
いいねぇ。
プレートがあると、どうしても目がそちらに向いてしまうし、解説付きだったりすると作品そのものを感じる以前に先入観を植え付けられてしまう場合もある。しかし、それらが作品を鑑賞するための手助けになったりもする。
だから今回、「バロック」の部屋は、リストも番号も見ずに、すべて自分が感じるモノだけで中をうろうろ(笑)
新鮮だ。こりゃ、新鮮だ。
今まで自分が観たことがあるもの。
類似のものがあったかどうか。
近いか遠いか。
何かが引っ張り出されてくるのかどうか。
何かに惹き付けられるのかどうか。
すべてが自分の中の経験と、何かと何かをつなぎあわせる力と、別の世界と、その他もろもろを総合して、その結果感じるモノは、いつもの美術館展示では、なかなか得難い感覚なのだ。
もちろん、他の展示もそうすべき、とは思わないが、どっぷりと世界に浸る手段として非常に有効な方法だと思う。
さて、全体の中でひとつといえば、
「虹の女神イリスとしてのカロリーネ・リヒテンシュタイン公爵夫人」 エリザベート・ヴィジェ=ルブラン
(残念ながら、東京展のみの出展だそうです)
ですかね。
特にどうこうということではないんですが、以前『大エルミタージュ美術館展』(あっ、これも国立新美術館だったね)でみた自画像にそっくりなんです。
『リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝』
国立新美術館 会期終了
高知県立美術館 2013/01/05~03/07
京都市美術館 2013/03/19~06/09

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