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2013.01.28

『会田誠展 天才でごめんなさい』 (森美術館) を観る

2013012806

2012年の12月某日。

何か面白そうな美術展や博物系展示がないかと、首都圏の美術館や博物館のHPをせっせとブックマークしている。
もちろん、ちょっと趣味の違う分野なんかは除外しているのだが。

そんな中。

ある日見つけたのがこれ。

『会田誠展 天才でごめんなさい』

なんと不敵な(笑)

一見、アニメ調の美少女たちがわらわらと滝をバックに。
なんだこれ。

あっしがこのHPを見つけた頃は、あまり詳しい情報がのっておらず、それでも何かしら妖しい雰囲気が漂っていた。


会田誠という人を全然知らなかったが、実際にこの場所で作品を観て、天才だ! とは言わないけど、異才であることは確かだと思う。偉そうにあっしが言うのもナンだけど(笑)

エロ、グロ、センス。

多分、この3つの単語で網羅されてしまう。
昔であれば、ナンセンス、というのだろうけど、それを通り過ぎて一回り半してしまっている感じ。
分かっていて、それを実際に表現してしまう。

アニメ調の美少女群も、これらの単語を忍ばせる格好の題材であるのだろう。

実際、会場の冒頭に現れる『切腹女子高生』という作品は、全体がラメで光る中、刀を持つルーズソックスの女子高生と周りで倒れている女子高生がいるのだが、倒れている女子高生はハラワタを飛び出させていたり、首だけになっていたり、腹に刀を刺していたり、とまぁ、なんと言いますか状態。

グロいのにそれを感じにくくする、というのか、女子高生の眩しさで死の暗闇を覆っているというか。

あるいは『ジューサーミキサー』という作品は、ジューサーミキサーの中に充填されている裸の美少女たち。
底の方の美少女は、既に刃で切り刻まれていて赤く染まっている。上の方の美少女は、それを知ってか知らずか無表情。

これまた、エロを前面に押し出していてグロと死を直接的には感じさせないようなことを意図しているような。
まぁ、解釈は色々あるだろうけど。


会場の途中には「戦争画RETURNS」シリーズの部屋がある。
ここで観るべきは、もちろん戦争を、その時代を、あるいは雰囲気を感じさせる作品だとは思うが、それだけを観るのでは不十分なんだろう。

ナニが言いたいのかというと、それらの作品が「ビールケース」の上に置かれているところに作者の意図がある、と思うのだ。

戦争という愚かな行動の土台には、蹴飛ばせばすぐに向こうに行ってしまいそうな、壊れそうな、不安定なものが隠されている、といったことを暗示しているのではないか。
偉そうな思想の上で行う愚行は、ほとんどナニもない空疎な土台しかない、ということを。


かといえば、こんな作品もある。

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス作家/作品名:会田 誠《考えない人》
この 写真 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。

実は、この展示で唯一カメラ撮影可能な作品。
『考えない人』

おにぎり頭、半眼、緑のカラダ、金色の糞。

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス作家/作品名:会田 誠《考えない人》
この 写真 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。

なぜ糞かというと、肛門から吹き出ているからだ(笑)

このポーズで相当長い時間いるという設定らしく、下の方から草も生えている。


他にも、『日本語』という作品。
これは、巻物に流暢なひらがなや行書っぽい字が書かれているのだが、一見すると平安時代のものを模した感じ。しかし、内容をよくよく読んでみると、実に下らないことが書いてある。
あっしはこのことに気がついたとき、吹き出してしまって、近くにいた人に睨まれてしまった。
だけど、その人はなぜあっしが吹き出したか分かっていないようで、それはつまりその作品の表面だけを見ていたんだと思う。


大きな展示スペースには大作がいくつか。(先に書いた『ジューサーミキサー』もそのひとつ)
やはり、エログロセンスの塊。
あるいは、死の匂いを隠蔽しているとでもいえるもの。
言葉だけでは分からないだろうなぁ、と思いますよ。


会場の最後近くには、なんと「18禁部屋」があります(笑)

あっしが一般の美術館博物館で18禁部屋に出会うのは2回目だ。(1回目はこちら)

なるほど、こりゃお子様には見せられないなぁ、という作品ばかり。
エログロセンス。
だけど、面白いんだよね。
センスが。


センスと言えば、これ。

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これは全くのオリジナル、ということではなく、この作品にインスパイアされたものらしい。
実は、この前に行った国立近代美術館で観たばかりだったのだ。


とまぁ、ほんの一部ではあるが、それ以外の作品も、何かしら一言挟みたくなるようなモノばかり。

なお、あっしが観覧したときには、音声ガイドが無料だった。

2013012804

会田誠本人の、あまり元気そうでないしゃべりを聴けるチャンスです(笑)
作品の意図も、ホントかどうか分からないけど語っています。

結論としては…、超オススメです!
観るべし。

『会田誠展 天才でごめんなさい』
森美術館
~2013/03/31

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