『輝ける金と銀 -琳派から加山又造まで-』 (山種美術館) を観る

日本画には金や銀が豊富に使われている。
元々豊富に産出されることから、使う量も技法も特有のものとなってきたはずだ。
今回の特別展では、琳派特有の金箔地、対象を描く材料としての金銀、そしてそれらの使い方を各テーマごとに展示されていた。
ほとんどが山種美術館蔵なので、一度は観たことがあるか、図録などで見たことがある作品が多かったこともあり、目新しさという点ではさほどではなかった。
しかし、別のことで驚いた。
それは、材質サンプルの比較、技法の違いによる仕上がりの異なり、などが展示されていたことである。
例えば、同じ金箔であっても、純度や厚みによって見え方が違うし、箔で使うか泥にして使うかで輝き方や絵の落ち着きといったものが異なるのである。(実際には10cm前後の比較サンプルではあるが)
当たり前だけど、一枚の絵を観るだけでは使われた材料、技法のものでしか鑑賞できない。しかし、画家が何故その材料、技法を用いて描いたのかを知る手がかりが比較サンプルを用意しておくことで、より深く理解できるのだ。
また、金や銀を使う場所、つまり、背景や主題、あるいは、それらを連結するものとして、テーマを区切ることで日頃見過ごしがちな部分を再確認できるわけ。
こういうサンプルを用いた解説は、油彩画、水彩画などでも可能であろうし、手間は掛かると思うけど陶器や彫刻などの立体作品でもできなくは無い。
観る者が作者の意図を推し量る面白さも倍増するに違いない。
『輝ける金と銀 -琳派から加山又造まで-』
山種美術館
2014/09/23~2014/11/16
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