『ローマの休日』のパンフレット
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上村松園の絵は、国立近代美術館で「母子」、東京藝術大学美術館で「序の舞」を観たことがある。(いずれも重要文化財)
いずれも女性がモデルであり、清らかな、いわゆる松園顔とでもいうのだろうか。どの画家でもそうだけど、顔には特徴が表れる。顔を観るだけで画家の名前が浮かぶというものだ。
先の2枚の絵を観て気に入ったので、ミニ画集を入手したりした。
今回、山種美術館が所有する松園の18作品を一挙公開ということで、ワクワクしながら恵比寿駅を降りる(笑)
でですよ。
例えば、このポスターに使われている「新螢」。
御簾から顔を覗かせて膝元を飛ぶ螢を追う。
団扇で口元を隠し、たおやかな姿の半身を現している。
これだけでも十分に来た甲斐があったというモノだ。
「牡丹雪」
画面の1/4の左下に描かれた2美人。
重さを感じるように雪で白くなっている傘と、手元を着物で隠して寒さをこらえている様子。
他の絵も、凜とした姿であったり、内面の力強さと清廉さを併せ持つ姿であったりと、まとめて観ると、いかに女性の表情や仕草の表現に心をくだいていたかが分かる。
とかく伝統芸能の世界は男性社会であり、松園が帝室技芸員になったのは女性で二人目であり、野口小蘋との二人しかいない。元々女性画家が少ないということもあったかもしれないが、男社会の中で伍していかなければならないプレッシャーはいかほどのものかと思われる。
とはいえ、作品からはそんなことは一切感じさせない魅力を放っている。
放っているからこそ、美人画の中で確固たる位置に松園がいるのだろう。
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閉まっているシャッターには、よく張り紙がしてあります。
これもそんな張り紙の一つ。
シャッターの一部に開いた穴に矢印を付けて、
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郵便物は
この中に
落とし入れて
下さい。
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と書かれています。
なにも「落とし入れて」なんて書かなくたって。
郵便屋さんにとって、シャッターの向こう側がどうなっているのか窺い知ることはできません。
しかし…。
このシャッターの向こう側には、郵便物が落ちるのに十分な高さがあるようですが、ひょっとすると、落ちた音がしないほど深い空間が広がっているのかもしれません。
知っているのは、このシャッターの向こう側の人だけなのです。
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